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風次郎の世界旅
 国内編(1)
春の関西小旅行(2018・4)

music by MUSIC CAFE

  
           念願の「通り抜け」花見           

           (4) 通り抜け 

                                   9時過ぎには車で長男夫妻と西ノ宮を出発して、妻はなの念願の一つである「通り抜け」体験に
                                 向かう。
                                  長男の車は阪急、JR、阪神の3鉄道線路を越えて国道2号線を辿り西宮インターから大阪へと
                                 阪神高速道路に乗った。
                                  相変わらずの好天に恵まれて心が軽かった。
                                  すぐに右手に甲子園の野球場が見えた。久しぶりに眺めたので蔦の葉のなくなった(少なくなっ
                                 た)のに違和感があった。
                                  武庫川を渡り、尼崎を通り神崎川の島を越える。やがて大淀川の大橋を越えると大阪に入るのだ。
                                 水の都大阪は橋が多い。
                                  大阪も交通渋滞は言うに及ばない状態らしい。土曜日の朝ではあるが、時々前がつかえる状態だ
                                 った。
                                  高速道路を降りて私たちは大阪城公園の駐車場へ向かった。幸い駐車場にはまだ空きがあって良
                                 かった。

                                                              *

                                  大阪市の北区天満にある独立法人大阪造幣局には、古い歴史がある。明治4年4月4日に創業式
                                 が行われ、当時最新の洋式設備によって貨幣の製造が開始され、その後、貨幣だけではなく勲章そ
                                 の他の金属製品も扱うようになったのであった。日本で開催されたオリンピックのメダルもここで
                                 製造されたのだそうである。
                                  いまや、大阪の春の風物詩、造幣局の「桜の通り抜け」は全国的に話題となるようになった。
                                  造幣局南門(天満橋側)から北門(桜宮橋側)にかけて構内の通路に咲く八重桜が最盛期に一般
                                 公開されるのである。
                                  「日本のさくら名所100選」にも選ばれている造幣局の桜であるが、その歴史も造幣局の歴史
                                 とほぼ同じで、明治3年に桜の並木道として苗木が植えられたものである。そして明治16年に
                                 なると、役人だけが桜を楽しむのはよろしくないという判断が、当時の造幣局長遠藤謹助によって
                                 なされ、公開されるようになったのだという。
                                  明治人の心の広さが感じられる出来事と言われるそうだが、造幣局の配慮があったのだろう。
                                  造幣局は平成15年には独立行政法人となったが、今では造幣局という位置づけよりも「桜の名
                                 所」として知られていると言ったほうが良いようだ。

                                  大阪城公園の東外濠から大阪城ホールの脇を北外濠沿いの道路へ、やや長い道のりを、天守閣
                                 を望みながら歩いて行った。大阪城を周回しているこの道路は、市民の絶好のジョギングコースのよ
                                 うで、折からの好天で軽装のランナーたちが散歩に繰り出した人々と共に途切れないほど駆けてい
                                 るのだった。
                                  造幣局に近づくに従い人の波が重なり混雑も伴って約30分以上もかかった。
                                  私達は寝屋川橋を渡り「通り抜け」に着いた。小さな橋を渡って造幣局の門に向う川端の通路も、
                                 桜並木の下にあったが、こちらは染井吉野が既に終わり、青葉が繁るほどになっている。客寄せの
                                 店舗屋台ばかりが並ぶ混雑の中を進んで行くと「通り抜け」の入り口であった。
                                  造幣局構内の桜は八重桜なので少し遅れて咲く。
                                  入場門も大混雑で、交通整理の係がマイク片手に声を嗄らしている有様。逸れないように気を使
                                 いながらそぞろに眺めつつ歩いた。妻はなもしきり桜に向かってカメラを構え目的達成に浸ってい
                                 るようだった。
                                  八重桜は最高の見ごろは過ぎ、やや葉の緑を伴ったものの、まだまだ晴天下に見事な観賞の対象
                                 であった。先ず大手毬、紅手毬、そして養老桜、二度桜と名づけられた名花を眺めていった。
                                  造幣局では、通り抜けの桜に親しみを持ってもらおうと、桜の品種のうちから一種を「今年の花
                                 」として選び毎年紹介しているという。中間にあった養老桜は今年の花とされ「大提灯」と銘打っ
                                 てパンフを飾っていた。球形の大輪の花が提灯のようにぶら下がって咲き、花は淡紅色を帯びた白
                                 色であった。
                                  また、中間地点の造幣博物館付近では建物内で、現在扱われている硬貨でここの造幣局で製造さ
                                 れている硬貨を、平成30年の桜の通り抜けを記念する「桜の通り抜け2018プルーフ貨幣セッ
                                 ト」としての販売が行われていた。

                                  桜見物は良いものである。誰しもが日本の春を愛で心を和ませようと浮気だって花に近づく。
                                 桜は「国花」、咲き始める時から花嵐を経て吹雪に散るまで、人々を愉しませてくれる。

                                  好天と混雑で汗ばむほどだった。「通り抜け」を終えて、私達は桜宮橋を渡り、さらに片町橋か
                                 らビジネスパークの横を通って大阪城新橋から大阪城ホールの近くまで戻った。
                                  長くて遠足のような歩きだったが、念願かなった観桜の後、一休みのコーヒーは旨かった。
                                  12時半を回って、腹も空いていた。
                                  長男の車で新大阪駅には1時過ぎに着いた。
                                  長男と嫁と私達4人で駅のこれも大阪名物「 美々卯 」のうどんを食べて一連の予定を終わり、
                                 帰路に就くことにした。ちょうど夕食の頃東京の自宅に戻れるゆったりした時間で良かった。
                                  昼の新幹線は空いていて助かった。
                                  関東関西の間も3時間を切る近さになって、遠いと言う感じがない。やはり春の小旅行と言うだ
                                 けの距離になったという事だろう。

     
             造幣局                 久しぶりに見た「大阪城」

        

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